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<盗難カード法案>

は預金者を守ってくれるのか?

 

 

 情報セキュリティと言えば、最も身近な心配事はクレジットカードやキャッシュカードのスキミングによるカード偽造盗難といっても過言ではないだろう。

 最近ではICチップ搭載、盗難保険付帯や不正使用チェックといった対策も整ってはきているが、それでも不幸にも偽造されたら・・・。果たして補償制度はどうなっているのだろうか。

 

 クレジットカード会社は、発行会社がカード保険に加入し、不正使用が発覚した場合でも利用者に負担がかからないような補償システムを早くから導入していた。しかし、かたやキャッシュカードの防犯対策はまったく進んでいなかったのが現状である。銀行によっては、生体認証(手のひらなどで本人を認証する)や利用限度額の引き下げ設定などの対策が導入されているが、被害にあった場合の「補償」について抜本的な改革を求める声が高くなってきた。

 現状では、銀行業界は「カード規定」を盾に「客に『非』がないと証明できない限り」、銀行は免責される」となっている。しかも『非』がないということを客側が証明しなくてはならないのだ。たとえ膨大な時間と費用をかけ証明したとしても、それを判断するのは銀行側である以上、損害は補償されないに等しい。

 1月のゴルフ場で起きたスキミング被害が大きく報道されたことから、補償制度の法整備を願う声は更に高まり、ついに全国銀行協会(以下、全銀協)も重い腰を上げざるを得なくなった。

 そんな中5月25日、「偽造や盗難にあったキャッシュカードによる不正な引出しの被害を補償する」という法案が、自民党案としてまとまった。

 法案では、「被害者側に重大な過失がない場合、偽造・盗難カードとも 届け出から30日前までさかのぼり、金融機関側が被害を全額補償する。」というものだ。たとえ預金者の過失があっても軽度の場合、金融機関に被害額の「最低75%」を補償する内容となった。

 与党も与党プロジェクトチームを設け、年内施行を目指し被害の補償割合を協議する予定だ。

 

 今回の法案の注目点は、「金融機関が預金者の過失の立証責任を負うとしている」点で、全銀協会長の前田晃伸・みずほフィナンシャルグループ社長は5月24日の会見で、「金融機関が(預金者の)盗難を立証するのは難しい」との認識を示した。

 年内施行までには、まだまだ紆余曲折しそうという所か。

 法案が可決されて施行されたとしても、「補償される」ことに過信し利用者(預金者)のモラルが低くなることは避けて欲しい。

 

 

現状
クレジットカード:発行会社がカード保険に加入し、不正使用が発覚した場合でも利用者に負担がかからないような補償システム(アメリカをはじめ日本以外の多くの国では、キャッシュカードも低額の免責金額を設けてはいるものの補償するシステムを取っている)
キャッシュカード:「カード規定」にのっとり、「客に『非』がないと客自身が証明できない限り」、銀行は免責される」となっている。